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見えない人が出かけるとこんなことが起こります!

金澤 真理かなざわ まり (公益社団法人東京都盲人福祉協会※1中途失明者緊急生活訓練事業 主任)

私は「網膜色素変性症※2」という眼の難病で20歳頃から徐々に見えなくなり、現在は光やコントラストがはっきりした物が分かる程度です。仕事は視覚障害者の自宅などに伺って相談やお料理や歩行のコツ、点字など生活訓練の指導員をしています。ほぼ毎日白杖を持ち外出します。

電車のホームは私も経験がありますが転落など危険がいっぱいです。ドアの位置や、車両の連結部分の隙間と開いた状態のドアの違いがわからなかったりします。また、ホームでは改札口がわからずに勘を頼りに移動している事もあるので、周囲の人からの声かけや一緒に改札まで歩いてもらえると安心です。

一方、バスを利用する時はバス停の場所や、複数の行き先のバスが来るバス停では、どのバスが自分の乗るバスか分からないので行き先を教えてもらえると助かります。バスの運転手さんに「座ってください」と言われても、どこが空いているか教えてもらわないと座れません。また、急ブレーキでどこかにつかまろうとしましたが手が泳いだだけでつかまれず、転んでしまったこともあるので、手すりなどの位置を教えてもらえると、安心できます。

多くの視覚障害者は予想をしながら移動しているので不安を感じている人もいます。周りの人に支援してもらえると一人でも安全に安心して外出できます。「何かお手伝いできることありますか?」など声をかけてもらえると助かります。

※1 公益社団法人東京都盲人福祉協会:板垣退助の後援を受け1903年に盲人医学協会として創設されました。視覚障害者が直面する問題の解決と福祉の確立を目指し活動している団体です。(http://www.normanet.ne.jp/~tomou/)

※2 網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)とは、目の中にある網膜(もうまく)というカメラでいえばフィルムのような膜に異常な色素沈着が起こる一連の病気のことです。網膜が壊れていくに従い、最初周辺が見えにくくなり、長い年数をかけて進行することもあり、中心だけが見えるという場合もあります。(日本網膜色素変性症協会を参考)

インタビュー全編(10分48秒)

【 動 画 】
インタビュー本編(6分21秒)
  (1)自己紹介1(11秒)
  (2)自己紹介2(34秒)
  (3)仕事について(1分8秒)
  (4)公共交通機関を利用して感じること(3分28秒)
  (5)みなさんへのメッセージ(1分4秒)
生活用品等説明編(4分27秒)
全編(10分48秒)

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