ホーム > 様々な人がいます > 利用者から見たバリアフリー > 音声情報を見える形で教えてください

音声情報を見える形で教えてください

松森 果林まつもり かりん (ユニバーサルデザインコンサルタント、エッセイスト)

私は小学四年生で右耳を、中学生から左耳も聴力が低下し、高校生の時には両耳とも失聴しました。現在は手話、口話、筆談などでコミュニケーションをしています。仕事は、ユニバーサルデザインをテーマに、本の執筆、大学講師、講演業を通して、聴覚障害や、誰もが暮らしやすい社会づくりのアドバイスをしています。

聴覚障害は「情報障害」「コミュニケーション障害」といわれ、一番困るのは非常事態の時です。事故などで電車が止まったり、遅れが生じている時、音声アナウンスが繰り返し流れていますが私たちにはわかりません。以前、聞こえない友達とそんな場面に遭遇し手話で会話している様子を見て、筆談で音声アナウンスの内容を教えてくれた人がいました。携帯電話のメール画面に文字を打ち込んで教えてくれる方法もありがたいものです。

駅や電車内の表示装置では様々な情報を伝えていますが、一番欲しいのは「タイムリーな情報」です。音声アナウンスの内容がそのまま文字で表示されるようになったら誰もが便利ですよね。また、音声アナウンスに「近くに障害のある方やお年寄りがいたら声をかけてあげてください」と一言沿えてくれたら、きっと多くの人が自分の周囲に気にかけることができるようになるのではないでしょうか?

そして、誰でも安心して落ち着いてコミュニケーションができる窓口があるといいと思います。筆談器や、手話で対応できるスタッフ、テレビ電話を利用した手話対応サービス、指をさして言いたいことを伝えるコミュニケーション支援ボードなどがあれば安心して利用しやすくなると思います。

インタビュー全編(4分37秒)

【 動 画 】
インタビュー本編(4分2秒)
  (1)自己紹介1(7秒)
  (2)自己紹介2(31秒)
  (3)仕事について(23秒)
  (4)公共交通機関を利用して感じること(1分48秒)
  (5)みなさんへのメッセージ(1分16秒)
コミュニケーション方法について(36秒)
全編(4分37秒)

人物イメージ