周囲への気配りと協力を心がけてください
私は小さい頃からリウマチ※2という病気で手や足が不自由だったので、電動の車いすを30年以上使っています。車いすでは段差があるところや出入り口が狭いところ、入れる飲食店や使用できるトイレが限られているなど外出時の不便はありますが、鉄道・地下鉄・バスを使って出かけるのが大好きです。
ある日、いつも利用する地下鉄に乗っていると、たくさんの小学生が乗り込んで来ました。車内では動き回って、はしゃぐので、私の電動車いすにぶつかってケガでもしないかとひやひやしました。足の不自由な人でも車いすを使っていない人がいます。そういう人はやっとの思いで立っている人もいるので、ぶつかられるのがとても怖いのです。
この出来事があった時、私はいつもの席(「車いすスペース」と言います)にいました。車いすスペースにはわかりやすく車いすマークが表示されています。皆さんがその場所にいて、車いすの人が乗車した時には、その場所をさりげなく譲ってください。車両の中のこうした場所は、バリアフリー法(P10参照)で設置が義務づけられた大事な場所です。車いすを使用している人が外出するときには、こういうスペースを設置するだけではなく、皆さんのちょっとした気づきと協力がとても大事だと思うのです。
※1 DPI日本会議:DPIはDisabled Peoples’International の略で、日本語では「障害者インターナショナル」と訳します。1981年の国際障害者年に設立された団体です。(http://www.dpi-japan.org/)
※2 リウマチ:手指や膝など、全身の関節に腫れや痛みが生じて関節がうまく動かせなくなる病気です。
症状が進むと、関節が破壊され変形することもあります。(リウマチroomを参考)
【 動 画 】
●インタビュー本編(5分29秒)
(1)自己紹介1(34秒)
(2)自己紹介2(36秒)
(3)公共交通機関を利用して感じること(2分46秒)
(4)みなさんへのメッセージ(1分35秒)