オストメイトとして思うこと
私は、30歳で潰瘍性大腸炎※2が原因でオストメイトになりました。初めはオストメイトになることを受け入れられなかったのですが、術後6年目に会社勤めを始め、5年前まで働いていました。
2年前、当時小学3年生の孫が駅のトイレでオストメイトのマークを見つけ教えてくれ、利用しようとしましたが、オストメイト設備が後付けだったため使い勝手が悪く利用できない状態でした。また、お腹の皮膚の状態等を確認するために鏡を使い、装具を置くために棚を使いますが、それらが適切に設置されていないと利用できないことがあります。また、バリアフリートイレに並んで入ろうとした時、後からきた車いすの方に入られてしまうことがあります。外見では障害があることが分からないため、健常者だと思われたのかもしれません。
最近は、オストメイト対応トイレの設置場所を検索できるウェブサイトがあるので、事前に調べるなど便利になりました。私も見つけたときには登録するよう心がけています。全国の鉄道駅のトイレに対応トイレが設置されれば安心して外出することができます。
私たちは外見上障害があることがわからないので、皆さんにオストメイトについて理解していただきたい、対応トイレとしての設備が何のために必要かを理解していただき、私たちの意見を聞いて適切な場所に設置していただきたいと感じています。
※1 公益社団法人日本オストミー協会:オストメイト(人工肛門・人工膀胱(ぼうこう)保有者)が安心して暮らせる社会を目指しているオストメイトによるオストメイトのための団体です。(http://www.joa-net.org/)
※2 潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん):難病の1つで、大腸(だいちょう)にただれや潰瘍(かいよう)ができる病気です。いったん良くなっても再発しやすい病気です。(難病情報センターを参考)
【 動 画 】
●インタビュー本編(6分2秒)
(1)自己紹介1(13秒)
(2)自己紹介2(17秒)
(3)仕事について(2分12秒)
(4)公共交通機関を利用して感じること(2分2秒)
(5)みなさんへのメッセージ(1分19秒)
●オストメイトについて(3分45秒)
●全編(9分46秒)