発達障害は、人口に占める割合は高く、「平成23年版障害者白書」によると、小中学校の通常学級において、全児童生徒の約6%の割合で存在することが指摘されています。
発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群などの広汎性発達障害(PDD)、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)等、脳の機能の障害で、通常は幼い頃に障害が現れます。大人でも同様の障害のある人もいます。また、発達障害は他の障害も併せ持つことが非常に多いという特徴があります。
自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群
自閉症は、コミュニケーションが上手にとれない、興味や関心の範囲が狭くて、特定の物や行動へこだわりを示すなどの特徴があります。
高機能自閉症やアスペルガー症候群は、自閉症の特徴をもちながらも知的発達の遅れがないので、障害に気づくことが更に遅れやすいと言われています。
これらの障害を総称して広汎性発達障害ともいいます。
学習障害(LD)
学習障害は、読む・書く、計算する等の学習能力の一領域のみが他に比べて著しく遅れている場合を指します。
注意欠陥・多動性障害(AD/HD)
注意欠陥・多動性障害は、適切に注意や関心を持続することが困難であったり、外からの刺激に反応しやすい、自分の感情や行動をうまくコントロールできないといった行動がみられます。
移動上の困難さ
- 外見で判断することが難しく、周囲が気づきにくいため障害を理解されないことがある。
- 利用上のルールや常識が理解できにくいことがある。
- 車内で座席にずっと座っていることができないことがある。
- 大声をだしたり騒いだりする人もいる。
- 環境の変化を理解し対応することが困難なので、ごくわずかな変化にも対応できないことがあり、例えば行き先の変更や時間の遅れが合った場合に困惑する。
- 場面にあった会話や行動ができず、周囲から浮いてしまうことがある。
- 気持ちをうまく伝えられないために、コミュニケーションがとれないことがある。
- 流れる文字や情報表示の転換が早いときには情報取得が困難となる。
- 匂い、光、音、温度等に対して感覚過敏や感覚鈍麻がある場合がある。
- 聴いても理解できなかったり、時刻表が読めない人もいる。
- 「不注意」「多動性」「衝動性」の行動特徴があり、車内で座席にずっと座っていることができない人もいる。
- 等